北海道CLASSプロジェクト(地学協働活動推進実証事業)

当別高CLASSプロジェクト

本校は令和3年度から5年度までの3年間、北海道教育委員会から北海道CLASSプロジェクト(地学協働活動推進実証事業)の指定を受けました。

 

探究学習

令和5年度 総合的な探究の時間 活動紹介

  • 4.27

 3年生が当別町の事業者の方々とコラボするためのマッチング事業が行われました。

 生徒は、自分の興味がある事業者さんのブースをめぐり、残り半年間の探究活動をどのように行うのか考えていました。最後の謝辞は、生徒を特に指定せずに「誰か、言いたい人、言える人」と問いかけました。…10秒ほどの沈黙ののち、3年A組岡君が挙手!!勇気を出し、リスクを背負い挑戦する姿が素晴らしい一幕でした。

 

  • 5.31

 1年生を対象に、北海道大学の山中教授にお越しいただき、SDGsに関する講話を実施しました。話がとても難しい中、必死についていこうとし、感想をシェアし対話をしようとする生徒たちでした。今回は防災ライフプランナーの水口さんにグラフィックをお願いしました。対話がこのような形で記録できるのだということも含めて、学びがあればいいなと感じました。学んだあとは、当然振り返りのレポートです。なんと今回は、山中教授が全員に対し、フィードバックコメントを書いてくださいました!学校の先生からだけではなく、多くの方からいただける学びの機会に感謝です!

 

  • 8.18

 1年生にとって、学校祭と夏休みの間は総探の授業がなく、この日は久しぶりの授業でした。とはいえ、ほとんどの時間は対話の練習です。9月8日には、【well-beingに生きるために、自分には何が必要だろう?】を感じるためにフィールドワークに出かけます。一方的に話を聞くのではなく、対話という形で講師の皆様と打ち合わせをしてきました。そこでは初対面の大人を相手に、相手の話を受け止め、自分の疑問と理解を返すことが求められます。

 北海道大学大学院地球環境科学研究院の神さんの講義を受けた後、街の方を相手に練習開始!最初は沈黙が多く、リアクションが少なく、固まる生徒たち…。しかし、3回ほど繰り返すと、相手の方を向き、相槌を打ち、リアクションをする生徒がほとんど。質問に対する答えから、さらに深堀する生徒も見られました。【コミュニケーション能力】が大事で、どんなことが大事なのかは分かっているけれど、実際にできるかどうかは別で、やはりこのような練習が欠かせないと感じました。

 

  • 8.29

 2年生の総探では課題設定から仮説を立てている最中です。苦戦する生徒が多数いる中、夏休み中に自主的にイベント参加した太田さんはアイディアが溢れてきた様子。放課後に「先生、総探の話をしたいのですが…」と来てくれました!彼女の課題は「当別町をアートで魅力的に!」。その仮説を立てるためのアイディア出しとして私と二人でブレインストーミングを行いました。彼女が当別高校探究のファーストペンギンになってくれると思っています。

 

  • 9.7

 夏休み中に、生徒のレポートに対するフィードバック方法を千葉にある敬愛大学の彌島教授より学んできました。その成果を生かすべく、8月18日の生徒のレポート(街の方を相手に対話の練習をした回)を分析していたのですが…ん?読んでいくと、私たちが改めて、「対話ってこうだよ!」と伝える必要がないほどの記述があちこちに!!

「相手のテンションで」「しっかりと相槌や頷きを入れる」「緊張してうまく聞けなくても、あきらめず」

「相手がなんの話題が好きかを考えること」「深く考えすぎずやっていくことがいい」

「すぐ忘れていくのですぐふりかえり」(レポートちゃんと書いてね、すぐに)

他にもいっぱいありましたが、彌島教授のアドバイス通り、それらの素敵コメントをそのまま生徒に返しました。気づきを促す、というのはこういう事なのか…?と気が付かせてくれた1年生のみんなには感謝です。本校での「対話について」の今後の授業は、彼らの言葉をそのまま使おうと思いました。

 

  • 9.8

 3年生のアートチームの活動も、今日が最後!?数か月を費やした、壁画アートが遂に完成しました!しかもこの日は2年生も1名参加。このような縦のつながりができてくると、巨人の肩に乗る、と同様に先輩の方に乗るような活動が増え、探究の質も上がってきます。ここまで伴走して下さった、寺西翔子さん、本当にありがとうございました!

  • 9.8

 当別高校1年生普通科20名を対象に社会の方々と対話を行ってきました。目的は【well-beingに生きるために自分には何が必要?を感じる】です。20名の生徒のために、10名の方々が講師を引き受けてくださいました。また、拠点として北海道大学環境科学院も使用させていただきました。多くの方々に助けられ、企画そのものは無事に終了しました。しかし、学びの本番はこれからだと思っています。提出されたレポートから、どう生徒に還元するのか、そこを大事にしていこうと思っています。

 

 

10.3
 当別高校生と当別町づくり会社の方々とコラボ企画、「道の駅に冷凍自販機を設置するプロジェクト」の第一回目の打ち合わせを行いました!寺西さんの素敵な司会のもと、生徒も徐々に緊張がほぐれていき、ブレストで意見を出し合いました(ブレストの説明までありがとうございます!)。販売開始予定は2024年1月です。お楽しみに!

 

10.6

 6日(金)に3年生の総探発表会が実施されました。発表する8つのグループは、それぞれのブースで、1,2年生や街の方々に発表を行いました。発表側は合計8回、プレゼンをすることになります。回数を重ねるごとに、自分たちで修正などを加えながら進めることができたと思います。これで3年生は総探のすべてが終了しました。

3年生の最後のレポートの中には「完成した時は言葉に言い表せないぐらい嬉しかったですし、達成感を物凄く感じることができました。」「一から企画を考えてそしてその企画が完成した時の感動は凄かった」「計画をしっかりと立てて行動することがとても大事なのだと思うことが出来ました。」「諸々考えて経営してるのを考えるとまだまだ自分は分からないことが多く学ぶことが沢山あるのだなと楽しみな半分じぶんはやって行けるのかと怖い半分があるなと実感」「相手にとったら利益は?メリット・デメリットは?と簡単には行かない社会の難しさを知りました。」といった、体験からしか学べないことがたくさん書かれていたのが印象的でした。

この学びは街の方々の協力があって、初めてできるものです。今後も、当別町を教室とし、未来を生きる生徒たちの教育にご尽力いただければと思います。

 

 

11.15

 11月28日(火)15:30より本校校長室で、生徒が総探の企画を地域の方々や事業者の方に向けてプレゼンをする場【粘議場(ネバギバ)!】を開催します。これは初めての取り組みですが、毎月開催予定です。企画に賛同いただけた場合、地域の方や事業者の方々と協働し活動していくこととなります。ですが、最大の目的は学びそのものです。企画を進めるためではなく、未来を創るためにご協力いただけますと幸いです。

 

12.4

 11月28日(火)に第1回のネバギバ!(生徒が総探の企画を町の方々にプレゼンし、つながりを作る場)が実施されました。挑戦した生徒は2Aの小坂さん、柴田さんと2D榎本さん寺内さんの4名3グループです。小坂さんは、①大人100人を対象に対立やジレンマを乗り越えるコツの調査②社会を変えるという意識の低さを解決する活動 の2つでプレゼンをしました。柴田さんは、フードロスを削減するための活動について話をし、たくさんの方から具体的な活動の助言をもらっていました。2D榎本さん、寺内さんは園芸デザイン科の特色を活かした米粉を活用した商品開発について発表し、株式会社FUJI様から具体的な助言を頂くことができました。

 ネバギバ!終了後は解散の流れでしたが、大人も生徒も入り乱れての名刺交換会が始まりました。「どうしてもこの人と活動したい!」という思いで、人込みをかき分けて、名刺交換をしに行く生徒の姿も見られました。プレゼンを終えた後の生徒は、充実感でいっぱいだったようです。興奮気味に「もっとやりたかった!」と話していました。

ここに至るまでの生徒の様子をずっと見てきた私からすると、たった20分くらいのプレゼンで生徒がずいぶん変わったように感じました。そのように変えて頂いたのは、来てくださった皆様だと思っています。本当にありがとうございます。

 次回は12/20(水)15:30より実施します!

 

 

 

12.21

 第2回のネバギバ!(never give up!と粘っこい議論をする場をかけました。生徒が自分の思う課題やその解決についてプレゼンし、地域の皆様と共に考える機会)が12.20、当別高校校長室で行われました。今回は2つのプレゼンと、1つの進捗状況報告がありました。まず【亜麻風の吹く当別町へ】というタイトルで2年生園芸デザイン科の児玉さん、久保田さんがプレゼンを行いました。

80%が枯死してしまう亜麻の土壌研究や、亜麻祭りのあとに行えるリレー栽培について、亜麻を活用した美容品開発について発表を行いました。レストランを経営していた方から「健康志向という流れがあるので、亜麻を美容品にするならば他の成分も無添加などこだわってはどう?」など非常に具体的な助言を頂くことができました。

つぎに2年普通科の太田さんが【スカイランタンのお祭りを創る】というテーマで自分が実験を行った動画を含めてプレゼンをしました。とても難しい企画ですが、ネバギバ!の素敵だなと思うのは「こうすればできるんじゃない?」と様々な観点から前向きな意見を頂けることです。会のあと、太田さんは町の方々と相談し、次のステップへの作戦を立てていたようです。

最後に、前回プレゼンを行った2年普通科の柴田さんから進捗状況の報告がありました。その中で、「実は前回の発表前に不安で不安で仕方なかったけど、やって見たら楽しいと思えて、前向きに取り組むことができるようになりました。」と話をしていました。このような気持ちの変化を後押しできるような、そんな場所を創り続けていこうと思います。

 

次回は1/26(金)15:30~、2/28(水)15:30~です。悪天候や感染症の流行が考えられますので、ハイブリッド形式で考えております。

会議参加情報については後日周知いたします。申し込みなど必要ありませんので、リアルでもオンラインでも、多くの方のご参加をお待ちしております!